調練とは、集団の中で動くすべをさとらせる訓練である。
それも頭でさとらせず、体でさとらせる。
くりかえし同じ動作を訓練させることによって
どのように惨烈な戦況下でも
身体の方が反射的に前へゆくゆくようにしてしまう。
ある号令をきけばとっさに散開し、
ある号令をきけばとっさに伏せ、
ある号令をきけば敵に向かって突撃する。
恐怖が足を食い止めるゆとりをなくするのである。
すべての戦士を反射運動の生き物にしてしまう。
小説「峠」
より
これは戦国の世について書いてある内容ですが、
不思議と今の世の中にも当てはまります。
時代は進化しているはずが、
児童期から大人になるまでずっと繰り返し行っている訓練がこれ。
ずっと反射運動的な力を高めているような教育が
行われているものです。
上からの命令には従順な人間を創ることができるでしょうが、
時代が進むにしたがって必要になる力は別のところにあります。
反射ではなく創造。
創造的に未来を創っていける人間が
これからは活躍していく時代となります。
現代社会の教育について
考えさせられる言葉でした。
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