2016年9月21日水曜日

努力が報われない現実だってある | 北野武





努力すればきっとなんとかなるって、
そんなわけないだろう。


一生懸命やればなんとかなるほど世の中甘くないってことは
親とか周囲の大人が一番知ってんじゃねえか。


必死にやってもうまくいくとは限らなくて
どうにもならないこともある。


それが普通で当たり前だってことの方を
教えるのが教育だろう。



             ビートたけし



----------------------------------------------



どんなに頑張ってもうまくいかないことがある。



そんなリアルなことを子どもたちに教えたら
夢も希望もないんじゃないか。



そう考えることもできる。



ただ、人間は万能ではなく
個性をもっていて、向き不向きがあるのが事実




自分が向いていない分野にいながら、
「夢はかなう」
「あきらめなければうまくいく」



そんな子どもの頃に聞いた言葉を頼りに
夢を諦めきれない人も山ほどいる。




テレビに出ている芸人は全芸人の数パーセント。



その下には夢破れ散っていく芸人がごまんといる。



でも、夢を捨てきれずに
ずっと細々と生きている人もいる。




夢を追う姿はとても素敵だけど、
本当はたけしさんが言うように
夢に逃げるのではなく、現実を受け止め、
自分にふさわしい場所はここではないのかもと
疑うことも必要だろう。




努力ではどうにもならないこともあるから。




人は挫折を繰り返しながら
自分にふさわしい居場所を見つけることができる。
社会にはそんな様々な人を受け入れてくれる
度量がある。




その新たに見つけた居場所では、
自分の才能が活かせるかもしれない。




また、その才能を活かすことで、
周囲の人間も幸せになれるかもしれない。




世の中は自分が思っているほど
努力ではどうにもならないこともあるんだと
婉曲にでもいいけど
大人が子にしっかり教えておくことは大切だ。




さすがビートたけしさんという
リアルをとらえた言葉でした。